うつに見られる傾向
こんにちは! 心理カウンセラーの佐藤城人です。
「どうも最近、気分が落ちこむんです。どうしたらよいでしょうか?」
真夏の暑さから、秋の気配を感じるころになると、
このように訴えるクライエントさんが増える傾向にあります。
今回は、「うつ傾向」についてです。
正式にうつ病と病名を診断するのは、
精神科医の範疇です。
そのため、私はあくまでも「うつ傾向」と呼んでいます。
そして、2つの観点から一緒に改善に取り組んでいます。
次の2つ、あなたは該当しますか?
①このところ良く眠れない
②最近、文字が頭に入らなくなった
この2つの質問のうち、2週間程度どちらか1つ該当する場合、
この先メンタルに支障が生じる危険性があります。そのため、早期の対応を行っています。
① 「このところ良く眠れない」
うつの方の多くは不眠を訴えます。
実際に精神科の診断基準の項目にも「不眠」「睡眠障害」が挙げられています。
身体を動かすことにエネルギーが必要なように、心を動かすにもエネルギーは必要です。
精神のエネルギーと呼んでも良いでしょう。
うつの症状は、この心身両方に必要な「生命エネルギー」を低下させます。
その結果、生き物にとって必要な生理的欲求(食欲・睡眠欲・性欲など)も
減少させてしまいます。
なお、不眠ではなく、眠りすぎる過眠を訴える方もいらっしゃいます。
このようなケースも、私はうつ傾向の延長として捉えています。
② 「文字が頭に入らない」
これまで普通に読めていた本や雑誌、書類などが、読めなくなった。
読んでも内容が入らない。文字を目で追うのが辛くなった。
これらの症状が見られる場合は、心が疲れているサインでもあります。
その要因として、次の3点が挙げられます。
・集中力の低下:脳内物質のバランスが崩れ、うまく脳が機能していない状態です。
・記憶力の低下:うつの症状のひとつに「記憶障害」があります。
読んでも、直ぐに忘れてしまうため、内容が記憶に残らなくなります。
・想像力の低下:文章を読む際、行間を読んだり、
その場面を想像したりすることが求められます。
しかし、うつ傾向の場合、その想像力が低下するため、読書そのものが苦痛となります。
①②この2つから、うつ傾向と判断した場合、
り具体的にその状況に合わせた名前をクライエントさんに決めてもらいます。
例えば、「夜中、2時間ごとに起きちゃう病」
「朝、布団から出られない冷え体質」
「午前中、文章が頭に入らない病」などです。
なぜ、クライエントさんに決めてもらうのか。
これは自分の病である以上、クライエントさん自身が主体的に取り組む必要があるからです。
また、「うつ」とひと言で言い表すのではなく、
より具体的にすることで、その『行動の改善』から取り組むことができるからです。
うつの人には、物事を悲観的・否定的に捉える傾向が見られます。
そのような考え方の改善に取り組むことも解決には必要ですし、
その結果うつの症状が改善した方もいらっしゃいます。
ただ、「あなたのその考え方に問題があるのです」と言われているようで、
私がクライエントであれば納得できない面もあります。
だからこそ、『行動から取り組んでみませんか?』
この観点から私はアプローチしています。
【選ぶ言葉が心を変えるセミナー】を定期的に開催しています。
今回のセミナーのテーマは「うつへの対応」。
今日は、その際お伝えした内容の一部をご紹介いたしました。
心理カウンセラー 佐藤城人でした。出張セミナーも承ります。
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